2025年10月26日の糸井さん

2025年10月26日

実力。中川家。鍋。

学校では「実力テスト」というものがあった。

「中間テスト」とか、「期末テスト」というのもあったが、
そっちのほうは、日程と出題範囲が発表されていて、
その時期に特定の勉強をしておけばよかった。
いや、「しておけばよかった」けど、まぁ、してなかった。
ただただ遅くまで起きていて、寝不足になるだけだった。

ところが、「実力テスト」というのは、
いついかなるときにやるのか、正体がよくわからなかった。
出題範囲なんてものもなかったかもしれない。
ただ、事前に勉強をしておく必要もなかったので、
努力も覚悟も要らなかったから、
ぼくはその「実力テスト」のほうが好みだった。
そっちのほうができがよかった、というわけではない。

「実力テスト」というのは、いまにして思えば、

「身に備わった力」をテストするということだよな。
学生時代とちがって、社会に出てからは、
あらゆる試練は、ほとんど「実力テスト」だと思う。
出題範囲や日程があるのは、新人とか経験の少ない人が
ただ試されている場合だけだ、期末も中間もあるもんか。
いつでも、いちばん大事な仕事は、
「だれもほんとは知っていない答え」を探すことである。
場合によっては「いまだかってなかった問題」を探して、
さらにその答えを探し出すことだったりもする。
そう考えたら、中間テストとか期末テストとか、
せっかく細かい暗記とかをがんばってやっても、
どうせしばらくしたら忘れちゃうんだし
「やらなくてもよかった」んじゃなかろうか。
しょっちゅう「実力テスト」をしてるほうがよさそうだ。

先日、クルマのなかでAMラジオを聞いていたら、

聞き覚えはあるがだれだかわからない男性ふたりが、
鍋料理のことをあれこれ思いつくままに話していた。
これが、台本もないだろうなんでもない話なのに、
聞いていてほんとうにおもしろくてたまらなかった。
こういうのを笑いの「実力」っていうんだろうなぁ、
と思って、あとで調べてみたら「中川家」の兄弟だった。
ふつうにしている「鍋の話」を、ずっと聞いていたかった。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
「暗記してでも知っておくべきこと」の種類も変化している。 

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この手の文章を読むことが、最近増えました。
「AIに聞けば 情報が手に入る時代に
 学校の勉強、テストなんて意味ないんだよ」的な。
あまりに多くの人々がこの手のことを言うので、
もしかしたら、真実なのかもしれないですね。

だけどさ。

糸井さんは「社会に出てからはすべてが実力テスト」
って言うけど、いや、そんなに急に試されるわけではない。
案外、定期テストぐらいに「準備できるもの」なのだ。
数日後に仕事の山場があって、はなまるが欲しいのなら、
それなりの準備をして臨めばいい。
準備をして臨めば、ある程度の点は取れる。
少なくとも、オドオドせずに、勝負に出られる。
思った通りの結果が出なかったときは、
どこが想定外だったのか わかって、きちんと反省できる。

実力テスト気分で準備なしで手ぶらで来られるのは困る。

学生時代にテストに出た知識を今でも覚えて使っているか?
そんなことだけで語るのではなく、
きちんと準備をして臨む訓練・習慣は本当に無駄なのか?
のほうに目を向けてほしい。

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